@ 「最善(さいぜん)の努力」
どんな状況でも、勝利のため、また一つのゴールのために、最後まで全力を尽くして
プレーする。
A 「フェアプレー」
フェアプレーの精神を理解し、あらゆる面でフェアな行動を心がける。
B 「ルールの遵守(じゅんしゅ)」
ルールを守り、ルールの精神に従(したが)って行動する。
C 「相手の尊重」
対戦チームのプレーヤーや、レフェリーなどにも、友情と尊敬を持って接する。
D 「勝敗の受容(じゅよう)」
勝利の時に慎(つつし)みを忘れず、また敗戦も誇(ほこ)りある態度で受け入れる。
E 「仲間の拡大」
サッカーの仲間を増やすことに努(つと)める。
F 「環境の改善(かいぜん)」
サッカーの環境をより良いものとするために努力する。
G 「責任ある行動」
社会の一員として、責任ある行動をとる。
H 「健全な経済感覚(けいざいかんかく)」
あらゆる面で健全な経済感覚のもとに行動する。
I 「社会悪(あく)との戦い」
薬物の乱用・差別などのスポーツの健全な発展を脅(おびや)かす
社会悪に対し、断固(だんこ)として戦う。
J 「感謝と喜び」
常に感謝と喜びの気持ちを持ってサッカーに関わる。
元日本代表監督イビチャ・オシム著「日本人よ!」(新潮社)
J1のクラブでは、クラブユース出身者もいるが、その多くは大学か高校サッカー出身の選手である。
クラブが自分のユースチームからトップチームに優秀な選手を輩出(はいしゅつ)するのは、
良いことである。だが、大学や高校サッカーからプロになる選手が多くいるというのは、
実は注目に値することである。
つまり、クラブが多くの投資をすることなく、別のところに選手(選手が育つ良い環境)の巨大な源泉が
存在するということだからだ。
これは世界的にみても、素晴らしいシステムである。
本来勉学を教える学校が、サッカー選手の育成をやっていて、しかもチームも彼らが行う大会もよく
組織されている。つまり、クラブの重荷となっているかもしれない部分を学校組織が解決しているのだ。
さらに、選手は多くの観客の前でのプレー経験を持つことになるなど、非常にポジティブな事柄が、
たくさんあるこの貴重なシステムが今後もうまく維持されていくことを期待したい。
このように、オシムさんも日本の学校教育のサッカーの指導システムを高く評価し、何でもヨーロッパや
南米の真似をするのではなく、日本独自のスタイルを大切にすることが必要であると述べています。
最近はクラブチームが注目されがちですが、今こそ中学校のサッカー部が日本サッカー界で重要な
存在になっていくのです。
九中サッカー部も、オシムさんの言葉を胸に、がんばりましょう!!また、次のようにも述べています。
大事なのは、言葉によるコミュニケーション日本には「以心伝心(いしんでんしん)」という言葉があり、言葉によるコミュニケーションをせずに、
お互いを理解し合おうとすると聞いた。
(中略)
だが、サッカーにおいてはコミュニケーションが欠如(けつじょ)していては駄目である。
サッカーとは、コミュニケーションをしなければならないゲームなのだ。
なぜなら、ある種の危険性に対しては、一つの共同体だからである。
あなたや私、彼、ゴールキーパーなどが、個人的には失点の責任がなくても、
負けるときは全員が負けてしまう。けれども、一つの良いコミュニケーションやお互いの警告(注意)、
話合いで、相手のゴールを防ぐことができるかもしれない。
イングランドのプレミアムリーグの試合をみると、スタンドにいても選手たちの話し合っている声が
普通に聞こえてくる。
スタジアムの形のせいもあるが、目をつぶっていても、ピッチ上で何が起こっているかは、
おおよそ知ること、できるくらい選手たちの声が聞こえてくるのだ。
(中略)
サッカーにおける声出しは命令ではない。むしろ、連帯としてのコミュニケーションであり、
何かに反応するだけのものである。日本人には「いつ、どうやって反応するか」が欠けている必要なのは、選手たちが「いつ」・「何を」・「どうやって」やるかを自分で意識する姿勢を成長させて
いくことである。
とりわけ日本人選手には、「いつどうやって反応する」が欠けている。
なぜなら、長期にわたってほとんど自分の頭で考えることなく、
むしろ監督の頭に頼って育ってきたからだ。
今、少しでも自分の頭で考えるという自由を手にすると、彼らには何をやればいいのかが、
分かっていないようなところが、頻繁(ひんぱん)に見受けられる。
もしくは、いま何をやればいいのか分からず、「誰かに聞かねば」となるシーンすら見られる。
それではサッカーを続けることはできない。
@ コミュニケーション → プレー中に指示の声を出そう!A 周りを見て判断すること → ボールを受ける前によく見ておくこと!B 相手との駆け引き → 3対1を徹底的にやろう!